流漉き(ながしずき)
JISによると、「和紙は靱皮繊維を原料とし、ねり(植物粘液)を用いて手すき法によって作られた紙」と定義されています。
靱皮繊維のように長い繊維は水に分散しがたく、塊になりやすいです。
また、すき上げた紙は厚さむらができやすいのです。
ねりを加えると、長い繊維も良く分散します。
和紙が薄くてもむらのない一様な地合の良い紙であるのも、ねりを加えているからなのです。
ねりを加えると、すき上げた紙層からの脱水が遅くなるので、すき上げるとき、落着いて操作できます。
これによって多様な和紙をすくことが可能になりました。
流漉きは、簀(す)を張ったすき枠で、紙料(繊維を水に分散させたもの)をすくいとり、すばやく、均一に広がるようにし、余分の液を舟(紙すき槽)の中へ戻します(初水)。
第2回目のすくい上げを行い、枠を前後にゆすり、残った液を枠の向側から舟の中に戻します。
さらに、第3回目のすくい上げを行い、同様に縦横にゆすります。
適当な厚さになったならば、最後に余分な液を舟の中に戻します(捨て水)。
これが流漉きで、すき上げた湿紙は紙床(しと)に移し、脱水して乾燥させます。
