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2011年01月 アーカイブ

登校拒否児について 8

考えてみると、時代がすっかり変わっていますが、われわれの旧制高校の時代は、まさに学校拒否のただ中にいたとも言えるのではないでしょうか。


寮にいたり、または下宿にこもっていて、いっこうに学校に出てきません。


なかには社会的にもすっかり逸脱してしまうものもありましたが、大部分のものは暗中模索、青年らしい未熟ではあるけれどもそれなりの自己開発の自由な時期があり、それなりにのちの活動の土壌となっていたものです。


現代では、そのような時期はどこをさがしてもありません。石塚孝一氏によると、中・高校は上級学校進学のためについやされ、親や社会はそれを要求します。


小数の特殊な能力のあるものはスポーツや技術を生かせましょう。


しかし大多数のものはあえて、学校生活を合理化し、できるだけ生きがいをそこに見いだそうとします。


またそれに成功してとにかく狂乱どとうと言われる思春期の迷いと、完全癖と、一方で野放図な自由を求める時代をくぐりぬけます。

登校拒否児について 9

そのためにはやはり、それなりの試行錯誤や失敗のつみ重ねが必要でしょう。


学校生活はその大切な場であるとしても、そのエネルギーの活力はいつも家庭で補給される必要があるのではないでしょうか。


現代の一般的な家庭の図式はそのまま裏を返せば、やはり学校拒否を生む家庭状況にそのまま当てはまるようです。


かつてテレビで放映され皆さんもご記憶に新たな「寺崎マリ子」の一生を半ばドキュメントタッチで描きだした記録があります。


われわれ戦争世代に生きた人間にとってはきわめて鮮烈な印象を受けました。


ご承知のことと存じますが、簡単に荒すじを述べるならば次のようになります。


1900年から51年まで生ぎた外交官が、アメリカでその若い情熱を注いで日米の最も困難なときを生き、その間、グエンという女性と結婚し、まもなく日米開戦、戦後の食糧難時代を敵性国民の夫婦として社会的にも物質的にも苦難を経てくるわけです。

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